3月1日スプリングコンサートのコンセプトと私なりのチャレンジ

こんにちは。いきなりの大寒波にコロナウイルス流行と外出をことごとく阻む毎日に気をもんでいます。

先日3/1のコンサートのためのあわせ練習も始まり一気に追い詰められてあわただしくなってまいりました。そこで3/1のコンサートのコンセプトを私なりに書いていきたいと思います。


閲覧注意

今回のエントリーは私個人の意見、見解であり特定の人物や団体を批判したり貶めたりするものではありません。私のそれなりに長いキャリアの中で経験してきたことに基づいています。ご意見のある方は私に直接ご連絡ください。

さて今回のスプリングコンサートは「ワルツ」をテーマにした企画コンサートです。とはいってもみなさんがよく知っているワルツの曲を演奏し聞いてもらうだけコンサート、という意味だけではありません。大勢の人々にクラッシック音楽にどう興味を持ってもらえるかを考えたコンサートとして企画しています。

一般的にクラッシック音楽のコンサートは大まかにわけて2通りになっています。

一つは演奏者、もしくは団体の名前で聞きに行くコンサート。世界的なソリストや世界的有名オーケストラから大学卒業したての若い人のリサイタルまで、○○さんが演奏するから、○○オーケストラが○○指揮者と演奏するから聞きに行くきっかけになるコンサートです。この場合曲目は○○さんの得意な曲目や今興味があったり勉強している領域などから選曲されることが多く聴衆が絶対知ってる有名な曲ではなかったり、マニアックであったり(知らない作曲家を紹介など)同じくオーケストラなど団体では指揮者、もしくは運営者の方針が主になって決定されたりします。そのためいわゆる敷居が高い「本格的なクラッシック音楽コンサート」として一般的に認識されています。

もう一つは曲目で聞きに行くコンサート。聴衆みんながよく知っている超有名曲やイベントなど例えばクリスマスやお正月のイメージで必ず知っている曲などを演奏するコンサートです。わざわざコンサートホールに足を運ぶ場合もありますが町のイベントや企業・行政が主催する無料や低額のコンサートも数多く存在する「企画コンサート」と言われるもの。こちらは演奏者にスポットが大きく当たらない場合も多々あり人物よりも内容で聞きにいく「クラッシック音楽を気軽に聞けるコンサート」として認識されています。

で、私がコンサートやりたい!と考えた場合、有名人でもない上にお客さんに喜んでいただけるコンサートを企画するとなると「リサイタルという形で私個人の魅力を演奏する」もしくは「みんながよく知っている超有名曲をたくさん演奏する」のを合わせて「私個人の名前を出してみんながよく知っている曲を演奏するコンサート」というのが最も合理的でコスパよく最適、という話になってしまいます。

ただそれだけではクラッシック音楽を継続して楽しんでもらえる人を増やす結果にはあまりつながりません。もちろん業界全体の努力は素晴らしいもので気軽に聞けるクラッシックコンサートはとても増えたし身近にはなったと思います。でも、その先、聞くことを継続してもらうのがなかなか難しい。

どうしてもクラッシック音楽は大人向けなので入り口は気軽でも一足飛びに本格的なコンサートまで継続させるのはそう簡単ではありません。気軽なものを入り口に少しずつ本格的なコンサートに慣れてもらうしかありませんがその入り口から本格的なコンサートの中間のような企画コンサートはまだ少なく感じます。そのためには音楽そのもの以外の魅力をコンサートにプラスしてさらに音楽に興味を持ってもらう仕掛けが必要です。

そこでプラスでよく実行されているのが食事やドリンクをつけたり屋外で行われるピクニックだったり演奏者自身がレクチャーしたりという企画です。今回の私の企画は分類すると「レクチャーコンサート」ですが楽器の時代的な奏法や音楽の歴史をメインにお話しするわけではありません。どちらかというと美術展のキュレーション的なものをイメージしています。

その時代の人々の日々の暮らしに音楽や歴史上の出来事がどう関わっていたのか、作曲家を含めそこに確かに存在した人々が当時どのように音楽を楽しんでいたのかに焦点をあてて、それをワルツというテーマをキーワードに音楽を紐解いていきたいと思っています。音楽だけではなく文化全般はその時代時代を生きてきた名もなき人達の生きた証です。クラッシック音楽はその時代に生きた人たちに支持され支えられてきたからこそ時間とともに風化せず残っているのだと思います。また現代のトレンドはその過去を少しずつ連続して変化させていったものです。自分自身もそうですがJpopも聞くロックも聞くジャズも聞くの並列でクラッシックも聞くも音楽の延長上にもっと入っても良いと思うのです。

またなによりコンサートを聴いた後、クラシック音楽への興味が少しでも長く持続できるよう、聞いただけでは終わらないコンサートを目指してます。これは私なりの新しいチャレンジです。正直まだまだ不完全でコンテンツとしては未熟ですが始めなければ何も変わらないと思いますのでぜひ応援よろしくお願いいたします。

最後にこの企画に賛同、協力していただいたピアニスト杉江さやかさんとヴァイオリニスト加藤和可子さんにこの場を借りてあらためて感謝御礼申し上げます。


コンサート情報!

Spring Concert ~春の訪れはワルツとともに~ Ensemble Kyoumei

ワルツをテーマに春の訪れを感じていただくコンサートです。

ワルツはどこから始まった?
三大ワルツ国ってどこ?
〇〇〇〇はワルツが大嫌いだった?

ワルツにまつわるお話とさまざまなワルツに関する曲をお楽しみいただけます。

2020年3月1日(日) 開場 13:30 開演 14:00

出演   Ensemble Kyoumei

ナビゲーター・ヴィオラ 柴田 ゆき
ヴァイオリン  加藤 和可子
ピアノ   杉江 さやか

プログラム
ヨハン・シュトラウス  美しき青きドナウ
ショパン         華麗なる大円舞曲 Op.18 変ホ長調
プロコフェイフ      バレエ「シンデレラ」よりワルツ
ショパン         ピアノトリオ Op.8 他

主催・企画 Kyoumei-Academy

お問い合わせ info@kyoumei-academy.jp(柴田)
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