コロナとバッハと私
こんにちは、上半期が終わります。本当はオリンピックイヤーだったはずの2020年、コロナ禍で全く予想のつかない年になってしまいました。
ビジネス用語で「ブラックスワン」というマーケット用語があるのですが、これは市場(マーケット)において事前にほとんど予想できず、起きたときの衝撃が大きい事象のことを言います。元ヘッジファンド運用者でもある研究者、ナシーム・ニコラス・タレブが2007年に刊行した著書『ブラックスワン(The Black Swan)』で言及したのがきっかけで、使われるようになりました。まさにコロナ禍は世界クラスのブラックスワンです。
コロナ禍は音楽業界にも大きく影響を及ぼしており、まず演奏する場所がなくなりその後レッスンさえもできなくなりました。今までひどい不景気や大きな災害には何度か遭遇しましたが突然社会の機能が停止し先々の仕事が無くなっていくという全く予想できない事態は初めて。5月はレッスンもコンサートも無い1ヶ月を体験しました。
その間、情報を集めたり書類を書いたりオンラインレッスンを調べたりしていましたが、そういえば今年3月のコンサートの映像があることを思い出して見てみました。
3月のコンサート、バイオリン、ビオラ、ピアノの室内楽だったのですが「ワルツ」というテーマに沿って選曲したソロを各自弾きました。その時自分が弾いたのがバッハの無伴奏チェロ組曲。それを見てバッハを弾いた時ってなんかかしら自分にとっての変化する出来事があったよなぁとふと思い当たることが。
自分は高2(音高)まではバイオリン専攻でしたが2年の後期実技試験でバッハのパルティータを演奏し、当時の師事していた先生が「あなた、ビオラのほうがいいからビオラになりなさい」という一言でビオラに転科。それ以降も何かチャンスをいただいたり珍しくお褒めの言葉をいただいたり何かしら変化の前にはバッハを選曲していることが多かった印象。すっかり忘れていたけれど。
しかも今回バッハを人前で演奏したのはもう何年もなかったのにこのタイミングで演奏している自分の姿を見てなんだか不思議な感覚でした。もちろんただの偶然でしょうけど。それとも初心に帰って頑張れ、演奏中いつももう一人の自分が客席にいるようにこの過去に無かった危機を冷静に乗り越えていく力を養うためにもう一度バッハからやりなおせ、ということなのかもしれません。
ちなみにバッハの無伴奏にビオラでのオリジナルはありません。チェロかバイオリンの無伴奏を書き換えたものを演奏します。たいていはチェロ(調性が変わらないので)を選択しますが久しぶりに初心に帰ってバイオリンの無伴奏を弾いてみようかなと思案中です。(ビオラで)練習して人前に出せるようになったら配信とかできないかな。。。ちなみにホールなどでのコンサートについては私は個人的にですがまだ当分の期間難しいと考えています。
後半戦が始まります。いつも以上に耳を澄まし、感性を磨き、素早く行動し、明るい展望を持ちつつ慎重に、いろいろ乗り切って生き残っていきたいです。
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教室は多治見インターより車で15分。駐車場は2台分ございます。
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