【blog】なぜバイオリンは400年以上その姿形が変わらないのか

こんにちは!やっと秋らしくなってきました。コロナもクラッシックコンサートは満席で入場可になったり少しずつ動きがありますがどうなんでしょうねぇ。とりあえずレッスンは3密を避けて行っていますが今のところ問題ありません。もちろんマスク着用です。(生徒さんも)

現在オンラインレッスンはきちんとしたスタジオはまだありませんが希望される方のみ簡易な形で行っています。そのため対面時よりも楽器の説明などが増えましてこれを対面でもフィードバックしています。そこでよくでる話を今日は書きたいと思います。

生徒さんでうまく音がでない。。。と悩んでいる方は楽器の扱いを理解していないことが多々あります。それはどういう仕組みでバイオリンが音が出ているのか理解していないということです。

ところでバイオリンてどうしてああいう作りになっていると思いますか?

わざわざ木を削ってまげて組み合わせて駒立てて弦をはって魂柱建ててさらにもろもろ。。。めんどくさい!!でもこの作りがバイオリンの音そのものを作っているのです。

ここでバイオリンの歴史を少し振り返ってみましょう。

バイオリンが登場する16世紀以前はヴィオール族という大きさも弦の本数もバラバラの種類のものがたくさん存在しました。代表的な楽器がヴィオラ・ダ・ガンバやリュートなどです。その中からガスパロ・ダ・サロが現在のバイオリンの原型を作り出し次いでアンドレア・アマティが世界最古といわれるバイオリンを制作しました。ただバイオリンが現在のような作りになった経緯は今もはっきりしておらずなぜあの形が生み出されたのかは依然謎のままです。しかしヴィオール族の楽器は庶民にとって扱いづらくまた音も優しいたおやかな響きだったためより表現の幅が広い楽器を求めていった結果できあがったものがバイオリンでした。その後アマティ一族による継承、そして17世紀にストラディバリが登場し現在に至ります。

バイオリン制作といえばクレモナですが17世紀クレモナバイオリン制作黄金期に登場したのがクラッシック音楽。作曲家でいうとモンテヴェルディからヴィバルディ、バッハ、ヘンデルなどはみなこのバイオリンという豊かな楽器の音を知っていて作曲していることがわかります。道具が先なのです。完成された楽器だから400年以上バイオリンの素敵な音も変わらないのです。

そしてバイオリンという素敵な音を出すために試行錯誤されてきてそれが現在の演奏スタイルになっているのです。またこの楽器は弦を弓で振動させその振動を駒→表板→魂柱→裏板とすべて振動させて箱(楽器本体)で振動を増幅させてf字孔から音を出す擦弦楽器です。弦が最大限振動しやすいように駒を使って張っていたり、弦1本1本がきちんと音が出るように駒に角度がついていたり、弦の振動を表板から裏板に伝えるために魂柱が立っていたり、どれもとても理にかなった作りになっているのです。だから楽器の特性を無視した弾き方でバイオリンの素敵な音が出るわけがありません。(他の弦楽器も同様です。大きさ違うだけです)

よく先生に力入れすぎ、とか手首が固いとか、楽器下げないでとか言われると思うのですがそのどれも要点だけ言われているにすぎません。バイオリンの素敵な音を出すために必要なことは無数にありたった30分ぐらいのレッスンでは伝えきれないからです。また演奏するには楽器が扱えないとダメなので楽器がどういう作りでどうやって音が出ているのかを知っていたほうが上達できる可能性が高くなります。

道具があるから音楽が発達した、というのはスマホができたからいろいろなアプリができて便利になった、ととても似ていませんか?現代はソフト(コンテンツ)の時代とは言われていますが大昔からハード(物)ができると大きく世界が変化するというのは同じなのですね。

ここで楽器の歴史に興味が出たなら浜松に楽器博物館があります。

浜松楽器博物館

弦楽器だけではなくピアノ、打楽器、管楽器、国もヨーロッパだけではなくアジア、アフリカまで様々な楽器と地域を網羅している素敵な博物館です。今は生誕250年ベートーベンの企画をやっています。

楽器に興味がある方は面白いと思います。近いし日帰りできるので行ったついでにウナギでも食べてドライブ気分で秋の行楽でもどうぞ。


レッスンのお問合せはHPより

コンサート企画・運営、楽器販売(弦楽器のみ)も承っています。

※現在は完全予約制となっています。見学のみの場合も必ず事前にご連絡ください。

※メールの場合、お問合せ後3日たっても返信が無い場合は再度お問合せいただくかSNSよりのご連絡をお願い致します。

教室は多治見インターより車で15分。駐車場は2台分ございます。

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